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小川町 ストゥーキー

ずっと昔、今から5年くらい前に宮原さんという男性に出会った。
彼は新聞屋さんをやっていて、記事を書いたりもしていた。
そして、新聞をとってくれているお客さんの為に幸手市のホールでイベントをやる事になった。そこで初めて宮原さんに大宮駅で待ち合わせして会うことになった。
喫茶店でうち合わせをして、数ヶ月後にイベントを大成功させた。
そして、しばらく音沙汰がなかったある日。
僕らの活動が活発になってきて、大きなコンサートを控えて、色々協力をしてくれる人を捜した時に宮原さんを思い出した。
すぐに電話をして、「協力をしてください」とお願いしたら、今は草加市の新聞販売店にいて、しかも記事を書いているという事だった。そこで、草加駅でストリートライブをやってくれたら取材できるよ、という事で、草加駅でライブをやった。
それから草加駅でのストリートライブは一時頻繁にやっていたのだ。
その時の記事は大きく翌々日の新聞に掲載された。

それからまたしばらく連絡がなかったある日、今度は宮原さんから電話がかかってきた。
小川町に住んでいて、ここで喫茶店を経営するという話しだった。
でも、宮原さんは大のピーターポールアンドマリーのファンで、音楽活動もやっていたくらいだったので、ただの喫茶店ではなくて、音楽が聴ける喫茶店を作りたいという話しをしてきた。
「僕になにか出来る事はありますか?」と聞くと、「ライブをやってほしい、しかも皮切りにはさくまさんに頼もうと決めていました。」
という経緯でこのストゥーキーでの初ライブが実現した。

お店の名前はそのピーターポールアンドマリーのメンバーの名前からとったものだ。

ゴールデンウィークの初日とあって、車は渋滞していた。
そこで裏道(僕は地元スペシャルと呼んでいる)を通って小川までいった。
さすがに裏道は空いていて早めに到着した。
準備をしていると、すでに早いお客さんがやってきた。
宮原さんが「もうファンがきてるの!?すごいねー」と言ったので僕も鼻が高かった。

4時を過ぎてから宮原さんの挨拶で始まった。この挨拶も本番前に「台本がないと話せないなー」とか言っていておかしかった。
ゆったりとした店内に「ありがとう」が響いた。
水色の壁をベースとした店内は本当にきれいで、気持ちよかった。
お客さんも満席だった。

今回は軽食とドリンクとおやつが付いているので、テーブルが僕からみて、賑やかだった。
2曲目は「星空に魔法をかけて」そして「愛という名の列車」「ロニー」「手紙」とバラードが続いた。
2部構成なので、1部はしっとりとした選曲にしたのだ。
そして10代の頃にやっていたバンド「ジプシー」の曲「愛に形があれば」をやった。
イントロが浜田省吾の「アメリカ」という歌ににているので、そのまま「アメリカ」を歌ってしまう冗談もやってみた。
第一部最後は「さよならはプロローグ」で終わった。

30分の休憩をとっている間、僕は外に出て日光浴をしていた。小川の夕暮れはのどかで、きれいだなって思いながら時間が過ぎていった。

いよいよ2部のスタート、宮原さんの挨拶もテンションが高かったので、勢いよく僕もステージに出ていった。
「声がキキタイ」ではじまり「ミカン色の時期」と続いた。
「第2部は盛り上がれるナンバーでいきます!」と言って「スクラップカーブルース」この歌も久しぶりだったので、なんだか楽しかった。
本当はこの後すぐに、リクエストコーナーにいく予定だったが、お客さんがすごく盛り上がってくれたので、調子付いて「元気」をやってしまった。するとみんな踊ってくれて、またまた調子付いて「Goodちょっとパラダイス」までやってしまった。
後でスタッフに聞いた笑い話だが、「私の曲順の紙、間違ってるのかと思っちゃいましたよー」と言われてしまった。
そしてリクエストコーナー、さだまさしさんの「道化師のソネット」「向かい風」を歌った。そして「Forever」。本当に2曲くらいの予定だったが、また調子にのって、もう一人リクエストをとって「愛色の虹」を歌った。
後半は「Stepinthebroadway」でテーブル席とカウンター席でわけて、掛け合った。
最後はみんなで「ChnageMyHeart」を大合唱。ものすごく楽しいステージが終わった。
するとすぐにアンコール。

ソニックシティーのコンサートで歌った以来の「シロ」を披露した。
この歌は僕が幼い頃かっていた犬がある日、事故でこの世をさってしまった。
日曜の子供会が終わって帰ってきた時で、兄と二人で言葉を失った。
その夕方、荒川の土手に父と3人で埋めに行った。父の前だから泣くのが恥ずかしくて、涙ながせなかった。家に帰ってきても、家にいたくなくて、近くの公園に行った、そして友達と一緒にブランコにのっていた。夕日がすごくきれいだった。
その時友達が「さくまどうしたの?なんか変だよ」って言われた瞬間に涙があふれだしてきた。そんな経験をテーマに書いた詩だった。

後半はみんな涙してくれて、袖にいたスタッフまですすり泣きをしていて、なにより僕が涙流れそうでした。
感動の中ステージが終わった。予定ではここまでだったが、なんとまたアンコール。

これはまた嬉しかった。
三度ステージに現れて、宮原さんからのリクエストで「遠い記憶」を歌った。
歌い終えて、帰ろうをしたが、まだまだ拍手がなりやまない。
「わかった!歌いましょー!」と言って最後は「青い地球」を大合唱して小川町ストゥーキーの伝説の一日が終わった。

長い時間だったのに、誰一人途中で帰る人もいなくて、しかも男性のお客さんも来てくれていて、もちろん女性もおしゃれして来てきれて、本当に楽しくて、そして感謝の気持ちでいっぱいのステージでした。

帰りにお店のスタッフも「今日はすばらしいステージを見させてもらって、ありがとうございます!しかもただで!」と言ってみんな笑った。

宮原さんに「次回もやりましょう!」と話しをして、「是非やっていきましょう」と話がまとまった。

次回は7月3日! またストゥーキーで最高の伝説を作ります!楽しみにしていてください。



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