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三島市柿田川ホーム 

全国ツアーで沼津は歌った事があるのですが、三島市で歌うのは初!
知人の伯母様がここの施設の利用者様で、その方に
「遠い場所だけど、歌を聴かせてあげたいな・・」という一言から
実現しました。

朝から雨が降っていましたが、三島市に入ったあたりから、雨も上がり、逆にものすごい秋晴れの天気になりました。
場所は僕は知らなかったのですが、以前プロフィールを送った都合で、住所だけは覚えていました。
地図も見ないで、なんとなく走って行ったら、すぐに見つかってしまったのも、神様が道案内をしてくれたような感じで嬉しかったです。

途中で三島の街を車内から見たのですが、歴史のありそうな公園があったり、綺麗な川があったり、本当に日本の里って感じの街で気に入りました。

施設の職員の方もみんな待っていてくれて、ステージを見てびっくり。
「歓迎、さくまひできショー」と手書きの大きな看板があったのです。
まさかこんな準備をしてくれているとは思っていなかったので、思わず「わー!」と言ってしまいました。

職員の方に「昨日からいらっしゃってるんですよね、お風呂も入られたんですよね」
と言われたので、何故知ってるのか不思議に思って訪ねてみると。
「ホームページの日記見てます!」と笑顔で言ってくれました。
昨日の日記が、川の露天風呂に入ったという内容だっただけに、恥ずかしくなってしまいました(笑)

リハーサルを済ませて、控え室にいると職員の方がきて「一つリクエストしてもいいですか?」と冬のソナタをリクエスト。
みんな楽しみにしてくれているんだな、という事が伝わってきて嬉しかったです。

13時半、ステージに行ってみると、沢山の利用者さんが集まっていました。

「ここにいるから」ではじまり、「なごり雪」「涙そうそう」と続いた。
「みなさん、今歌った歌知ってますか?」と聞くと、さすがにまばらな拍手でした。
僕からすると70年代と言うと、懐かしいという気がしますが、ここにいる方達からすれば最近の歌なのでしょうね。
そこで、予定を急遽変更!

「憧れのハワイ航路」や「影を慕いて」「長崎の鐘」と昭和初期を熱唱した。
リクエストで「大きな古時計」がきたので、それもみんなで歌いました。
童謡のメドレーはみんな目を閉じて一緒に口ずさんでくれる、それが舞台から見ていて、すごく胸を打たれました。
同じ歌を年代問わず一緒に歌える事のすばらしさを感じました。

もちろんリクエストの「冬のソナタ」も歌って、後半はみんなで「Goodちょっとパラダイス」あっという間の60分でした。

花束をいただき、控え室に戻ると、職員の方が「CDの歌を聴かせていただいていいですか?」と言ってくれたので、「待ってました!」と言わんばかりに舞台に戻った。
もうみんないなくなってしまったかと思っていましたが、待っていてくれて、「ただ見つめてただけの初恋」を歌いました。

職員の方も「これ楽しみにしてたんですよ」と言ってくれて嬉しかったです。

そして、さらにアンコール。
「なにを歌いましょう?」と聞くと、「たった一人のアンコールが聞きたいです!」と、タイトルを言ってくれて、これまた嬉しかった。

最後はおじいちゃんおばあちゃん全員と握手しました。

三島は遠いし、どんな反応が返ってくるか不安だったさっきまでの僕の心とは間違いなく変わっていた。
「来てよかった」本当にそう思えました。

職員の方が「また来年も来ていただきましょうね」と言うと、利用者の方は「来年じゃなくて、もっと早くきてくださいよ」と声を揃えて言ってくれました。

僕も「また近いうちに来ますね!どうぞお元気で」と言った。

帰りは箱根峠を越えて帰った。
芦ノ湖を見渡せるパーキングに立ち寄って、眺めを見た。
来る時は曇り、今日の朝は雨、でもここから眺めた景色は、眩しい程の夕日に照らされた美しい芦ノ湖でした。

僕の歌を待っていてくれる人が、こんな遠くにもいる、そう思うとこれからもがんばろう!という気持ちに変わって行った。

普段コンサート会場に足を運ぶ事の出来ない人達でも、歌を楽しみたいという事は事実、そして、その事に協力出来る事のすばらしさを胸に抱いて、つぶやいた。
「また、来るぞ」

夕陽の沈む方を見つめると、昨日も今日もまったく見えなかった、富士山がオレンジ色に染まった雄大な姿をはっきりと見せてくれた。

それはまるで、僕への再会を約束するかのように、静かにそして、大きく僕を包んでくれた。



写真:初めての場所なのに、みなさん盛り上がってくれました。
最後は全員と握手!!

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