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3/9白岡中学校3年生を送る会(本編)

昨年11月12月で行った「ふるさと埼玉、全市町村90カ所ライブキャンペーン」の時。白岡駅で偶然出会った白岡中学校の生徒さん。
新潟の中越地震の募金をがんばっていた。
僕もキャンペーンはじまったばかりで、この先どうなるか不安だったが、こうして同じ駅で一生懸命、人に何かを訴えるという事は同じだと思った。
その日のCD売り上げは全部、寄付した。
そして、仲良くなって、12月の大宮ソニックのコンサートも生徒さんも先生もいらしてくれた。
そんな小さな出会いがどんどんふくらんでいき、3年生を送る会の出演が決まった。

今回のメンバーも昨日と同じく5人編成だった。

本番が午前中だったので7時半に集合だったが、気合い入りすぎて7時前に学校についてしまった。
すぐに斉藤君も来た。
彼も気合いが入っていた。なんと斉藤君は白岡中学校の吹奏楽部の講師もやっていたのだ、しかも今日は斉藤君の曲を披露するのだ。
斉藤君が作曲した「ドキッ胸キュンマーメイド」というサックスの曲がある。
この曲をここの生徒さん2人が演奏して、コンテストで金賞を受賞したのだ。
その生徒さん2人を交えて、披露する事になったのだ。

メンバーも到着して、スタッフも到着。
リハーサルが始まった。
途中で10分間の休み時間に斉藤君の曲のリハーサルを生徒さんを交えてやった。
2人とも緊張していたが、演奏はすばらしかった。
「先生(斉藤君)よりうまいよ」なんて言ったら困った顔をしてしまって、おかしかった。

リハーサルも終えて、楽屋にいると校長先生、自らご挨拶に来ていただいて、嬉しかった。

11時に本番が始まった。
照明が消えて、メンバーが出ていく、僕は1テンポ遅く出ていくのだが、ドラムのリズムが始まった時点でひできコールになっていた。
袖にいてその盛り上がりが聞こえて、ものすごくテンションが上がった。
舞台に出ると大歓声。
「出会えてよかった」で盛大に盛り上がった、挨拶のトークに入った。
みんな「サングラス」取ってとか「ギターちょうだい」とか中には「彼女いるの?」とか叫んでいて、僕のトークもどんどん盛り上がっていった。

「friend」の時もみんな手拍子してくれた。
そして校歌を僕らなにのアレンジで披露した。
最初はピアノから入ってしっとり歌っていると、みんなも一緒に歌い始めた。

いよいよ斉藤君の曲の時間になった。
リハーサルよりももっと緊張した表情で2人だ出てきてくれた。
2年生の女子で一人はソプラノサックス、もう一人はアルトサックスだった。
「金賞取った感想は?」と聞くと2人とも「うれしいです」と素直に応えてくれた。
「では、行ってみましょう!」
ポップなナンバーの「ドキッ胸キュンマーメイド」が始まった。
やっぱりはじまるとさすがばっちりの演奏だった。
後半は斉藤君の後押しもあって、最高のセッションだった。

「次はみんなに歌ってもらうよ」と言って
オレンジレンジの「花」を歌える人を募集した。
色々な生徒の名前は推薦で出てくるのだが、なかなかステージに来てくれる生徒がいなかったが、やっと男子2人女子2人が出てきてくれた。
そしてみんなで「花」を歌った。

そして、人生や夢についてのトークをして「三つの願い」「さよならも言えなくて」を歌った。みんな曲を知っているようで、口ずさんでくれる生徒さんもいて感動した。
最後は「Goodちょっとパラダイス」で盛り上がった。
あまりに盛り上がり過ぎて、後半から僕は2階の通路の所から歌っていた。

演奏が終わるとすぐにアンコールが来た。
中には「チェンジマイハートやって!」と曲を知っているようでこれもまた嬉しかった。

「ちょっとくらい嫌な事があっても前向きにがんばっていきましょう、最後にチェンジマイハートを歌ってお別れします、本当にありがとう!」と言って歌った。
2番からは「後ろのほう、いくぞ!」と言ってどんどん後ろまで言った。
2年生は手を振ってくれるし、1年生は握手してくれるし、しかも手を繋いで引っ張ってくる生徒もいて嬉し困った感じだった。
一番後ろにはPTAの方がいて「どうも」と言って歌の最中なのに挨拶してしまった。

あっという間の70分だった。
最後は花束もいただいた。

本当にちょっとの出会いから始まった、大きなコンサートだった。
お昼はなんと給食を出していただいた。というか僕らが給食が食べたかったという事もあるのだが。
久しぶり(××年ぶり)の給食は本当に美味しかった。

食べ終わって先生方に挨拶をして帰った。
本当に最高の出会いだったと思う。
しかも数々の偶然が重なった事もあった。
斉藤君がここの吹奏楽の講師で、顧問の先生が斉藤君の中学時代の恩師だったらしい、しかも嬉しい事にその先生に「さよならも言えなくて」が気に入っていただけて、なんと吹奏楽部で演奏してくださるというお話もあるのだ。是非聞いてみたいですね。楽しみ楽しみ。
そして、白岡中学校の先生に行田の方がいて、音響の黒澤さんのご近所だったり。
偶然ってきっと神様が与えてくれた必然なのかもしれないですね。

こうして2日間続いた学校公演が終わった。
終わった時間は午後2時で、いつもならこれからライブって感じですが、体は大夫疲れていたようで、帰りの車(小野、松井、金井と僕)はやけに静かだった。
でもみんな今日のことを思い出しているのだろうか、ステージの事を色々振り返って話しをした。
「眠い・・」大成功したコンサートの安心感からだろうか、急に眠気も出てきた。
さっきまでなんともなかったのに、「やっぱりステージはミラクルなんだよ」と小野が言った。ステージに上がるとなにもかもがパーフェクトになる。たとえおなかが痛くても眠くても、疲れていても、ステージに上がると嘘のようにパーフェクトになる。それをステージはミラクルと呼ぶのだ。
「じゃ今頃黒澤さん足すごい痛いんじゃん」
と言ってる所に電話がなった。
「今日は最高だったね、しかし足が痛くてさー」
黒澤さんの疲れ切った声に僕らもみんな笑顔になった。
「ちゃんと病院行ってくださいね」
「明日行くよ!」急に弱きな黒澤さんはステージはミラクルじゃなく、音響ミキサー前はミラクルかな?なんて言った。
でも本当にちゃんと見てもらってほしいです。

電話を切って走っていると、なんだか足がつってきた、寝不足だとよくなるのだ。
「うわー 足がつりそう!」と僕が言うと、松井君が「もう年なんですかねー」なんて言った。
「暖かいからコーラ飲みたくなっちゃったね」と小野が言ったので「足の休憩に販売機の前で止まるよ」と僕が言った。
みんなでコーラを買って飲んだ。
「しかし中学校生って若いですね、さくまさんはいまいくつでしたっけ」と松井君が言った、その瞬間、ふたを開けていないコーラの缶を松井君が落とした。
「ほら!そんな事言ってるからばちがあたったんだよ」
窓を開けると春の風が優しく吹き抜けた。
みんなの笑い声が、ゆっくりと水色の空に溶けていった。

まだがんばっていけるだろうか?そんな不安もあったりするが、今回は教頭先生に黒澤さんに、偶然のような出会いに、そしてすべての生徒さんのまなざしに勇気をもらえた2日間でした。




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