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太田LOVE

昨日まで実は宇都宮にいました。
今年2月に富澤一誠さんの紹介で、音協(全国でイベントを主催する会社)の各地の人が集まる懇親会があって、そこに出演した。
その時に栃木県音楽文化協会の方が「是非娘の結婚式に出演してほしい」という話しになった。僕らも光栄で「是非やりますよ」ときまった。
「・・でいつですか?」と聞くと
「9月です」
その時はだいぶ先の話しだと思っていたが、時の流れは速いものでもう9月になった。
前日から泊まりで東武ホテルに泊まっていた。
夕方から食事に誘われて、お寿司につれて行ってもらった。
その時のメンバーはベースが小野、スタッフに金井と僕の3人。
そして娘さんも旦那さんもいらして、すごく楽しいひとときだった。
なによりもみんな曲を覚えていて、「朝必ず、さよならも言えなくて聞いてから会社に行くんですよ!必ず冬のソナタと2曲聞いてから行くんです」
冬のソナタとセットになっていてみんな大受けだった。
旦那さん(新郎)も曲の歌詞までしっかり覚えていて、すごく嬉しかった。
「明日はさよならも言えなくては歌ってもらえるんですか?」
と聞くので「あの歌は結婚式には歌えない歌ですよね」とみんなで笑った。
「でもアンコール来たら歌ってくださいね」と旦那さんは言っていた
その頃話しをくださった、お父さんはすっかり飲んでご機嫌になっていた。

本番当日も披露宴の席まで用意していただいた。
後半で僕らの出番になった。
全部で6曲おなじSOLAを歌い、「次は僕らの同じレコード会社の先輩の歌です」と話して「乾杯」続けて「いい日旅立ち」そしてみんなで手拍子で「出会えてよかった」
ピアノで「ここにいるから」最後に藤井フミヤさんの「TRUELOVE」で終わった。
みんな盛り上がって、アンコールがわき上がった。
「さよならも言えなくて、を歌う時が来た!」そう思ったが時間の都合で歌わなかった。そしてその後にお父様の友人からのビデオレターです。という司会の言葉でなんと
さだまさしさんの映像が流れた。
なんとさださんと20年近い仕事仲間だったようで、その話しでもまた盛り上がった。
直接ではないがさださんとの共演の結婚式だった。

最後に機材をかたづけて、誰もいなくなった会場から帰る時、エレベーターでばったり新郎新婦の2人に会った。
「どうぞお幸せに」
2人は最高のほほえみだった。
結婚式に出席するとどうも自分があの高砂に立っていたら、という事を重ねてしまう。
もちろん経験もないし、今後経験するかもわからないけれど(笑)
本当に人の結婚式を見ているとそれだけで涙が出てしまいそうになる。
昨日一緒にお寿司屋にいた時の酔ったお父様とは別人のような涙をこらえた立派な姿、そして「絶対泣かないよ!」と明るく言っていたお母さんが、涙を流している姿を見て、家族のぬくもりと、愛という人と人との結びつき、運命のような感激を僕は味わった。

今度は栃木県でのコンサートで、お仕事でまた会えるといいな、そう思って宇都宮を後にした。

そんな昨日に引き続き、今日は太田のラブというショッピングセンターで初のイベント。
よく太田には来る機会があるが、その先のイオンというショッピングモールに行って、映画を見たり、安眠の湯というお風呂に行ったりする。
僕は家のお風呂には入る事がないので、ほとんどここの安眠の湯に行っているのだ。
コンサートの構成とかもよくここで夜中考えている時もある。
でもその手前のラブにはまだ入った事もなくて、はじめて行った。
5月に妻沼の道の駅でイベントをやった時に企画をしてくださった、山口さんという方の紹介で今回も現実になった。

11時に会場に到着するとすでに山口さんがいて、「すっごい立派なステージが出来てるよ!」と言った。
エスカレーターがある吹き抜けの広場に大きなステージがあった。
今回はピアノの松井君と2人だったので、「これは広いね!」と驚いた。
2時から本番。楽屋が2階だった為、エスカレーターで登場みたいになって、なんか照れくさかった。
1曲目は「Forever」2曲目「冬のソナタ(最初から今まで)」そしてみんな手拍子で「出会えてよかった」 
1階のイスはもちろん2階や3階からも見てくれる人がいて感激だった。
「さよならも言えなくて」を歌って最後は「ChangeMyHeart」もうこの2曲の組み合わせは何度もやっているので、慣れているせいか、すごく心を込める事ができるようになってきた。
CD即売もたくさんの人が並んでくれて嬉しかった。

2回目は「こな雪はスローモーション」からはじまった。これも久しぶりに歌った歌だ。
そして「足でまとい」「出会えてよかった」「さよならも言えなくて」と続き、最後の「ChangeMyHeart」では途中でエスカレーターに乗って2階に行って、ひと周りして階段で降りてきて、歌った。
間奏で「ピアノ松井清!」と紹介して、その隙に階段をおりてステージまで行こうしたら、階段下で4人くらいの女の子が冗談半分で通せんぼして、進めなかった。
「なんか、聞いた事あるよ!歌上手いじゃん!」
と言ってくれた。
「ありがとう!」
演奏中なのに普通の会話をしていてなんか不思議な感覚だった。
でも「聞いた事ある」という事がすごく嬉しい事だった。

ラブの人も気に入ってくれて、いつも遠くから来ていただく方も本当に嬉かったし、太田は外国人が多い街なので、外人の方も「最後から2番目に歌った歌はどれですか?」と聞いてきてCDを買って行ってくれた。
音楽に国境はないと思う。

終わった後、まだ早かったので松井君がよくいく熊谷の「はっかい」という飲み屋に行った。あまり飲みに行く事はしないのだが、この「はっかい」は料理が美味しくて、ゆずビールを最初に飲んで、あとはコーラで料理を楽しむ。
だし巻き玉子が美味しくて、串焼きの白もつも美味しい。でも一番は山芋の千切りかな?本当にいいお店で、ストローのチラシまで置いてくれている。

音楽の話しを永遠に2時間くらい話して、「今後どうしたらたくさんの人に聞いてもらえるか?」とか本気で話し合った。
今の活動にプラスしてもっともっとがんばって行きたい。
そこで、今考えているのが、韓国に行って売り込む事、もしくは中国で売り込む。
そんな事も考えている。
どこまで現実に出来るかわからないが、日本という大好きな国を大切にして、日本出身のアーティストをして、韓国語の「さよならも言えなくて」を制作してみるつもりだ。

音楽活動は本当に手探りだと思う。
答えがない道を確実に足元に確かめて歩くしかない。
分岐点はきっと2つではなく3つも4つもある、そのどこの道を選ぶかも大切な事だ。
でも選んだからには突き進む、そうでないと「自分を否定する事になってしまうからだ」そんな風に今までやってきた。

これからもがんばっていきます。

夜の熊谷の星川で松井君とわかれた。
「では、また連絡します」
そう笑った顔、そして散々音楽の話をしても、まったく疲れていない2人。
やっぱり、音楽が好きなのだと思う。
昨日の栃木県音楽文化協会の方も、今回のイベントを企画してくれた山口さんも、松井君もみんな音楽が好きなのだと思う。
そんな初心を大切にしてこれからも確かな道を進んでいこうと思います。

「星川って昔、鯉いたよね!?」
懐かしい想い出をちょっと思い出して、この街で遊んでいた高校時代よりも確実に大人になった、川に映る自分の姿を見ていた。
「この道でよかった」
ふと、そうつぶやいた週末の夜だった。

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