kumakuma-blog

StrawWorldDelivery心の中の夢 大宮ソニックシティー さくま

5回目のホールワンマンコンサート「StrawWorldDelivery心の中の夢」がやってきました。
今回はどんなコンセプトでコンサートを作ろうか前回12月27日のワンマンコンサートの前から考えていました。
ですから構想6ヶ月の大作だったと思います。
はじめはストリングスを入れて、大人っぽくじっくりバラードを聴かせてそして後半はいつものバンドサウンドにストリングスで盛り上がる、というのがコンセプトだったが、ある日からパーカッションの必要性を感じ始めた。
ギターが2本、キーボードとなるとコード楽器が多いわりに、リズム楽器が少ない、しかもCDではけっこうパーカッションを使っているが、ライブでは再現できない。そんな事を思いはじめて、メンバー&山ちゃん松井君にその事は話して、ミュージシャンを捜した。そして山ちゃんの仲間のパーカッショニスト、北原智也君が抜擢された。そしてもう一つのコンセプト、僕がもっと歌に専念するにはやはりギターリストの必要性だった。そこで僕の古くからの仲間、倉川知也を抜擢。ここでドラム山ちゃん、キーボード松井清、といういつもの実力はミュージシャンに加えて、2人のミュージシャンが加わってリハーサルが始まった。
そして悩みもあった、それは演出効果をどうするか、予算もなく特にこった演出が出来ない。そこで、かつてから一度やりたかったホーンセクションとのコラボレーションを考えた。コンサートの後半でホーンセクションが出てくる。そんな演出を考えた。そしてすぐにさくまひできwithSTEADYの時のトランペット、佐復(さまた)吉弘に電話した。「いいですね、やりましょう」という嬉しい返事で3人のホーンセクションが入る事になった。
6月13日という一つの通過点でしかないような1日に向かって、アーティスト10人、舞台演出、音響、照明、制作、と多数の人間が一つになって動いていく、これは本当に嬉しい事だ。
そして、当日。朝8時にソニックシティーに集合して、搬入が開始された。
あわただしく時間が過ぎていく。

今回はミュージシャンが多いので、楽屋はにぎやかで、お昼のお弁当タイムはもう楽屋の外に出て、遠足みたいに広がって食べている人もいた。

そしてリハーサルに入った。
音響&舞台の黒沢さんの声が響く、そして照明を前回から手がけてくれている黒須さんの声も響く、そしてミュージシャンの真剣な会話がステージで始まる。
いよいよ緊張感が高まっていく。
数々のチェックをリハーサルでやって、いよいよ開場15分前。
楽屋で着替えて、いよいよ気合いが入ってきた。
舞台ローディーもギターのバッテリーや段取りを確認する。

「では宜しくお願いします。」
という合図で舞台袖に向かう。

僕の影アナウンスのテープが「いよいよ始まります」と言うと、会場で拍手がわいた。それが袖に聞こえて、ますますメンバーの緊張感が高まっていく。

ここで今回のキャストを紹介しよう
主催、演出、ボーカルギター:さくまひでき ベースコーラス:小野滋久 アコースティックギターコーラス:笹沢チャーリー昌之  ドラム:山地厚臣 キーボード:松井清 エレキギター:倉川知也 パーカッション:北原智也 トランペット:佐復吉弘 トロンボーン:加藤ビリー サックス:斉藤尚久   
舞台監督:黒沢ケイスケ 
演出、音響、舞台制作:黒沢一
照明チーフ:黒須敦
その他多数のスタッフ

いよい本番が始まった。
メンバー登場でさらに盛大な拍手がきた
1曲目の「Dreamer」は大夫落ち着いて演奏できた。
そして「friend」「僕の道」と続いた。
前半バラード連続で始まるコンサートは始めてだったので、さすがに新鮮だった。

そして僕の始めの話しがあって、星空のコンサートになった。
その時だった、途中マイクの音がでない!
始めてのトラブルでびっくりしたが、とっさに出た考えが、生声でもいいから歌わないと!という事だった。
前に出てって大声で歌った。そして2番からはさすがに歌が聞こえないといけないと思い、チャーリーさんのマイクを借りて歌った。
そして、なんとかトラブルを乗り切った後は、チャーリーのギターソロからSEVENTEENが始まった。この曲は僕と小野がかつてやっていたバンド「GYPSY」の時からやっている曲だ。ギターソロは僕と倉川の掛け合いだった。
倉川もそのGYPSYを尊敬してくれていて、かつては一番弟子のようにかわいがってきた男、しかもその頃の曲を一緒に演奏できて、なんか時の流れを感じたと同時に今でもお互いステージにたてる人間という事がうれしたった。
3人だけのアコースティックコーナーでは会場からのリクエスト「すばる」もやったり、アドリブもやった。そして「YUMEしかなかった」で盛り上がって、後ろから山地、北原、倉川、松井がマーチングをして入ってくる。
そして生声、生音で演奏するコーナー、ここでは会場が一つになった。
「Mynameis・・・」をやって、途中は客席を練り歩いて演奏。
みんなの表情が身近で見る事ができてこれまた感激だった。
そして、アカペラ、今回はビートルズの「ヘイジュード」と「ひとり<ふたり」をやった。
いつもとメンバーの数も多いのでアレンジも1つパートを増やした。
最後に小さな熊を投げた、そしてツアー中の楽しい話をして、そこから一人で「手紙」をやった、弾き始めたら、ピックがネックに刺さっていて音が濁ってしまって、びっくりしてしまったが、なんとか無事に出来た。この歌を歌うとやはりゆうせん放送キャンペーンの頃を思い出す。
そして、今回の盛り上げ所、パーカッション&ドラムバトル。
ここで僕は一休みできた。
でもあまりの迫力にステージ袖で見入ってしまった。
そして、僕以外がステージに登場して、セッション。しかもここでやった曲は松井君のアレンジで作ったものだったのだ。彼も作家であり名アレンジャーなのです。
そして、僕は巨大熊を肩車して登場、舞台袖でもスタッフが「すごいなー」と言って盛り上がっていた。
そして熊を舞台におくと、ステージ両サイドから花火は出る。
「ミカン色の時期」が終わると「ChangeMyHeart」のイントロになった。
この曲は今回のコンサートのわりと各になっている場所でコンサートの頂点手前!って感じだった。

そしてメインソング「さよならも言えなくて」のイントロが流れると、会場はシーンとなった。
やはりこの曲は歌うたびに魂を入れている。しかも今回は生のストリングスも流して、テンポもCDよりもちょっと遅くする事によって、歌の抑揚をたっぷり付けられるようにアレンジしてあったので、まるで心をスピーカーという紙に現像するかのように心をこめて歌えた。

Goodちょっとパラダイスからはもうみんな演奏するというよりも楽しむという雰囲気にステージ上はなっていた。
そして曲のエンディングで巨大熊のぬいぐるみを客席になげた。
今回は今までで一番でかい熊だったので、落下した下のお客さんがすごく心配になってしまいました。

そしていよいよホーンセクションが登場。
「愛>夢>愛」のイントロは自分の描いた通りになって、もう「これこれ!」という気分だった。
途中の「ララララ」とみんなで歌う所は、こっちにお客さんの大きな声が聞こえて、嬉しかった。
最高潮で演奏を終えると、いよいよラストナンバー「元気」の山ちゃんのスネアドラムの連打のイントロがはじまる。
そこで北原君が前に出てきて、倉川も前に出てくる。5分間があったいうまに思えた。
曲の最後は打ち上げの花火の演出があった。メンバーもリハーサルでは1発打っているのを見たが、さすがに4発はここで始めて見た。あまりのすごさにメンバーもびっくりした。

あっという間の本編が終わり、ステージ袖に「アンコール」の声が響いてくる。
そして、3人で登場、「ストローの始まったきっかけになった曲歌います」と言って、「Tearsinthesmile」をやった。さすがにストローを結成して最初で最後のつもりで作った曲だったので、歌っていても、ストリートで歌っていた頃、ストロー結成当時の活動がたくさんよみがえってきた。きっとこの歌はストローにとって大切な宝物なのだと思った。

そしてメンバーをもう一度紹介して、心の中の夢について話した。
僕は中学から音楽という夢を描き始めて、「自分のレコードがお店にならんだらいいなー」とか「テレビで歌えたらいいな」という、次元の高い夢を頭の中で描きはじめました。
でも結局それは単なる理想でしかなかった。そこで僕は頭の中で見ていた夢を、心で見る事にした。それはなにが違うかというと、「頭の中の夢」は最終的なビジョンしか持っていない「こうなりたい」「ああなりたい」という事しかない、でもそれを心で強く感じる事によって、その夢に向かっての第一歩を踏み出せる、そこへ向かう道を見つける事ができる。それは頭で描いた夢に比べて、まったく華やかではないけれど、心で強く思っているから、つらい道のりでも耐える事ができる。
かつてはCD店で「是非僕のCDおいてください」とお願いに行っても「これは売れないよ」とはっきり断られた事もあった。ストリートで誰も立ち止まらない所で歌っていた事もあった。でもそれに耐えることが出来たのはきっと、心で夢を描いていたからだと思います。
みなさんも是非心の夢を叶えていってください。夢に大きい小さいもない、自分が大きいと思える夢は他人が小さいと思っても、かけがえのないものです。
夢を見ているとい事は、きっと生きているという楽しさであり、生きている意味なのかな、とも思います。
夢を見ている人はいつでも笑顔でいられると思います。
みなさんも笑顔で、そして僕らも笑顔でまたお会い出来る日を楽しみにしております。

そして、ラストソング「Mysongforeveryone」。静かなピアノのイントロから始まった。
この歌も色々な意味を含んだ歌で、歌っている言葉がすべて、心になにかを訴えかけているようだった。
間奏はトランペットのソロにアレンジを変えて、そして最後は、サックスと歌とのアンサンブル。空からはまぶしいライトに照らされた、シャボン玉がゆっくりと落ちてくる。
最後のフレーズが終わると、松井君のピアノと僕の歌だけにまた戻る。
そして、静かに曲が終わった。

・・・・こうして2時間10分の伝説がまた生まれた。

すべてのミュージシャン、スタッフが「やったー!」と感動の涙をこぼした。

この日を迎えるまで本当に辛い時もあった。
音響の黒沢さんが、あまりの楽器の多さになやみ、照明の黒須さんが、あらたにやる曲の歌詞をすべて覚えて、それに一番あった明かりを作る、
そして、舞台の作りをどうするか、どこで特殊効果を使うかをまた黒沢さんが悩み。
それでも予算はないのだ、
でも誰一人、「予算がないからこれ以上は無理」という妥協をしなかった。
花火もシャボン玉もあの照明のすばらしさも、そしてミュージシャンもメンバーも。だれもが6月13日を楽しもうとしていた、6月13日という伝説をお客様にあます所なく持って帰ってもらおうとがんばった。
そして、最高の満足行くステージが出来た。

みんなすっごく疲れた顔をしていたが、すっごく笑顔でいられたのは、きっと感動してくれたお客さんが、僕らを感動させてくれたのだと思う。

夜も更けた、大宮ソニックシティーの搬入口ですべての作業が終わり、僕がみんなに挨拶をした。
「今日はここにいる人達、誰一人かけても成功しなかったと思います。本当にありがとうございました。そして今日からまた次の夢に向かって動き出します。次回も今日以上のステージが出来るようにみんなでがんばっていきましょう。お疲れさまでしたー!」

そしてミュージシャン、音響、照明、舞台、特殊効果、スタッフ、そしてメンバー、全員が笑顔で帰っていった。

そしてこの場所、この時から、次の「心の中の夢」が歩き始めた。
12月12日大宮ソニックシティー小ホール 
第6回目のホールワンマンコンサートのスタートのテープが今、切って落とされた・・・・。






"
< 前の記事    一覧へ    後の記事 >