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17.8.28 ampかわいいサミット 熊谷八木橋



2010年からスタートした大ホールコンサートも今年で8回目
盛りだくさんの内容を詰め込んで
年に一度のバンドスタイルで、ベストさくまのコンサートをお届けしようと
思っていたのですが
当日のリハーサルで自律神経の乱れなのか、体がかたまったようになってしまい
息苦しくなり、鼓動も早くなってきて
本番直前で楽屋で寝込んでしまいました。
こんな事は初めてで、なにしろ力が入らない
不安感だけがつのってくる、でも沢山のお客様がこの日をずっと待っていてくださり
会場へ足を運んでくださる。
開場から開演まで30分
クレアの方や音響照明舞台のスタッフさんがみんなで
これ食べるといいんじゃない、薬持ってきてようか
冷房弱くしようかとか
本当に気遣ってくださり、メンバーも「大丈夫ですか」ってみんなが
声をかけてくれて
「やるしかない・・・」
そう思いました。
お客様がホールに入ってきたざわめきも楽屋まで聞こえてきて
ますます「歌うぞ、歌を届けるんだ・・」と強く思いました。

申し訳ない思いで、10分だけ開演を遅らせていただき
なんとかステージそでに・・
椅子に座り足をたたき、顔もたたき
頭の指令で思い通りに動かないからだに気合いを入れます。

舞台監督さんの合図で「ではSE入ります」と言って
僕がこの日の為に作ってきたSEが会場に流れると、お客様の「うぉー!」という声を聞こえてきます。
そして、メンバーが登場するタイミングを僕が出すのですが
心配そうなメンバーの顔を見ながら、「よろしく頼むよ」という気持ちで、一人ずつに登壇の合図を出します。
会場は拍手が起こります。



最後のメンバーを送りだして、自分の出る番
SEも盛り上がる中、「いぞく!!!」という気持ちで
スタッフのみなさんに「よろしくお願いします!」と一声かけて
ステージへ・・・

割れんばかりの拍手と歓声・・
そこで僕は無意識で腕が上がりガッツポーズ・・・
ジワーッっと心が温かくなるようなエネルギーを感じました。
本当に「気」というのを実感した瞬間でした。

「やれる」そう実感した瞬間でもありました。



山ちゃんのハイハットの合図ではじまったステージ。
心のままに歌いました。
曲が進むにつれて、冷たくなっていた手や足がだんだんと暖かくなってきたのを感じました。
そして、ゆうかりしずるさんとのコラボで会場のみなさんも盛り上がり
さらに、早着替え(!!!?)で吹上モンブラン登場。
バックにはバラの映像がうつる。
第一部が無我夢中で終わりました。





そして楽屋で2部の衣装に着替えて
柔軟体操。ここで体を覚まさないまま二部に行けたらと思っていました。

二部は1人でのギター弾き語りコーナーからはじまります。
時間になるしゃ幕の中でスタンバイ。
お客様からは僕が見えない状態ですが、僕からは会場全体が客電がついた状態で見渡せる時間
「こんなに沢山の方が一緒に時間を過ごしてくれている、僕の歌を聴きに来てくれている」と
涙が出そうになりました。



やがて客電が消えて、暗い世界になります。
でも大丈夫、スポットライトの向こうに
沢山の方が心を傾けて聴いてくれている



しっとりはじまった第二部
新しく買ったメインギターのロイノーブルも僕の歌をしっかりと支えてくれているようでした。
でも時間はやはしギターを弾くせいか、体がまたかたまりそうになってしまって
いけない・・・このままでは・・と
何度か首を動かしたり、肩を動かしたりして
集中していないようになって申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
コーナー最後のみんなで歌うコーラスタイムは
一緒に歌ってくださり心があたたかくなりました。

そしてこのコンサートの山でもある
トークストーリー劇場
何年も前から時々コンサートでやっていたコーナーで
僕が書きおろしてきた小説を朗読して
時々メンバーも登場人物で参加したりして
その途中途中で曲を4曲くらい歌うという朗読ミュージカルのようなものです。



今回のテーマは「戦争と平和」
舞台は1944年の日本
平凡な女学生と同じ年の青年との心あたたまるストリー
でも、戦争の悪化により兵隊に行く青年
そして・・・・

そんな流れの超大作を書きました。
(この小説はいつかまた発表したいですね)

第二幕のジュークボックスの場面では小野氏と松井くんもアメリカ兵の役で参加してくれて
会場も笑いが沢山沸き起こりました。
ここでは僕が作らせていただいた沢山の企業の歌や学校の歌、イメージソングを
歌わせていただきました。

後半は深刻な物語になっていきます。
そして最後の楽曲「17ページ」です。
この時にリハーサルで体調がおかしくなりました。
なので、また同じ場所でおかしくなるのかという恐怖がよぎったのですが
その時以前この舞台にいた僕より5つ年上の人の事がよぎりました。
2010年のコンサートスタートの時からずっと打ち合わせから
舞台の立ち位置や飾りや色々と考えてくれて
そして毎回ステージそでにいてくださった方の事。
その方は、今回の朗読のテーマでもあり、最後の曲でもある「17ページ」を気に入ってくださっていて
「さくまくん、17ページは毎回歌えよ、あの歌こそ今必要な歌だよ、歌い続けろよ」って
口癖のように言っていました。
2016年のクレアでは舞台監督もやってくださっていたその方が天国へ旅立ったのは
今年の6月・・・
「さくまくん、歌い続けろよ」という声がどこからか聞こえてきたような気がしました。
リハーサルで体調がおかしくなった場所はまるで歌が会場へ吸い込まれていくように
自然に、そして心をしっかりと込めて歌う事が出来ました。



盛り上がっていく楽曲の後半は
涙をこらえながら歌いました。

「あの人と、生きた、人生・・・・・」
歌い終えると
ものすごい拍手。
「歌えた・・・ちゃんと歌えた」そうその人に伝えたい気持ちでいっぱいになりました。
どこかできっと拍手してくれているように感じました。

ここから先はノリノリになっていくコーナーです。
体もすごく楽になってきて、あったまってきて
やわらかくなってきて
歌える事、動ける事が嬉しくて
いつも以上にノリノリになって走り回って歌ってしまいました。
予定にないのに、嬉しさのあまり、客席に降りてしまいました。
笑顔のお客様と握手をしたり、そのお顔を見ると
本当に歌ってきてよかった、歌い続けてきてよかったって思いました。



アンコールもいただき
Earthを魂から歌いました。

最後のトークで風船を拾い上げて言いました
これはその時に思った言葉なのですが
「風船の表面から針をロケットのように飛ばして、裏側の風船の表面に落ちてきたら、風船は割れます」
風船を地球にたとえて、言いました。
人間がやっている争いはすべて自分にかえってくる事なのだと思うんです。
だから1人1人がほんの少しでいいから
もう少し優しい気持ちになれたら世界はいい心が広がるのかなと思っています。
車にのって前の車をあおるのではなく、ずいぶんのんびりだな、大丈夫かなと気遣う気持ち
駅とかで道の真ん中を歩くのではなく、ゆずる気持ち
自分本位ではなく、相手を思う気持ちが大切だと思います。

今回のコンサートは全体にそんなメッセージを込めて
お届けしました。
最後の曲が歌い終えて思わずコンサートで初めて涙をこぼしてしまいました。
今まではコンサートは始まれば終わるものと思っていましたが
一曲一曲を歌って、最後の曲を歌い終える事が出来る事が
どれほど貴重な事か、そこで同じ時間を過ごせる事がどれだけ嬉しい事か
会場に足を運べなかったけど、コンサートに行きたいなと思ってくれた人がいる事がどれだけありがたい事か
本当に実感しました。

長年夢中でステージをやってきた自分が
忘れそうになっていた事を
今年のコンサートは思い出させてくれたようです。



支えてくれたメンバー、そしてメンバーの家族
そして、スタッフのみなさん
ロビースタッフやお弁当も持ってきてくれる方
クレアの方
駐車場でずっと外で警備をしてくださる方
お花を贈ってくださった方
そしてお客様。
本当に沢山の方に支えられてコンサートが出来た事
ありがたい気持ちでいっぱいです。

コンサートを終えて
片づけを終えて
帰る時までみんなが「お大事にしてくださいね」と声をかけてくださり
本当にあたたかい気持ちでした。

さくまひできは
本当にしあわせ者だと
実感しております。

今日の日がまた新たなスタートになったように感じます。
これからも体調も気をつけて
しっかりと歌を届けていけるように精進してまいります。

本当に
「ありがとうございました」
























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