さくちゃんはデッキが大好き。今日もデッキにいます。 今日は12月30日年末です。 満席の東北新幹線のデッキは一人きりでした。 上野を走り出して間もなく、一人の若い男性が携帯電話をもってデッキへやってきました。 どこかにかけたようで、携帯を耳にあてると「もしもし、おかあさん、今新幹線乗ったとこ、あと二時間半くらいでつくよ・・」 都会にいる時は、標準語とみえて、最初は標準語だった彼が、会話が進むにつれて、東北べんになっていく、あったあか やさしい故郷の言葉。 「それじゃ、切るよ」 電話を切ったあと、彼はうれしそうな笑顔で、デッキを出て行った。 きっと彼が帰るのは、東北のどこかの街と、そして、子供の頃のあたたかい心なのでしょう。 さくちゃんのいる、デッキは、そんな2007年の冬でした。