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表参道FAB

ギターで参加している倉川のイベントだった。
前回は大宮のハーツで出演したが、今回は都内。
入り時間に間に合わずにぶっつけ本番になってしまった。
朝から雪がふったせいで寒かった。
夜7時頃に表参道に到着した。
会場に行くとライブは始まっていて盛り上がっていた。

8時半にいよいよ本番が始まった。
倉川主催のスウィーティストレーベルのオムニバスCDに「Forever」が収録されているので、1曲目はその曲で始まった。
このライブハウスはすごく音がよかったので、アルペジオ(ギターを指で弾く)で演奏した。
今日はまったくの一人だったのでバラードでしっとりと思っていたが、それも2曲目の「足でまとい」までになってしまって、声がキキタイからイスから立ち上がって盛り上がってきた。そのノリで「出会えてよかった」
みんな手拍子して、掛け合いでは舞台ソデでスタンバイしていた次のバンドも盛り上がって、会場が一つになった。

最後は「さよならも言えなくて」でしっとり終わった。

終わった後に「テレビで見ました!」という男性がいて、すごく嬉しかった。
テレビ朝日でやっていた富澤一誠さんの番組「Mの黙示録」でいつも見ていたらしいのだ。「やっと生で見ることが出来て光栄です」と言ってくれた。

音楽活動で僕はいつも2つのキーワードというのを心がけている。
どういう事かというと、まず名前を知る(テレビや雑誌で初めてアーティストの事をしる)その時点では大抵の人が「こんな人がいるんだ」で終わってしまう。
たとえ楽曲がよくても「いいな」で終わってしまうのだ。
でも、その人を別の場所で再び知る(直接ライブで見る、CDショップでCDを見かける、ポスターを見る)すると「あっ!あの人だ」という気持ちになる。
結果的にCDを手にしてどんどん気に入ってくれる。
だから2つの出会いがあるとやっている方もやりがいがある。

前回の全市町村キャンペーンでも思った事だった。
ところがテレビに頻繁に出れる訳ではないし、雑誌で取り上げられる事も少ない。
だからこそ、この生演奏、いわゆるライブを僕がたくさんやっていくべきなのだ、と改めて気付いた。

僕自身も2つのキーワードの1つがライブだと嬉しい事だ。
「やっと見ることが出来て嬉しいです」と言ってくれた言葉はそのまま僕の言葉として返せる事が出来る。
これからも「名前は知っていました」という人に出会える事を楽しみにがんばっていきます。

そうかと思うと、楽屋でばったり会った「小次郎」というアーティスト、彼と僕が初めて会ったのはもう7年も前だという事を話していて気付いた。
「もう7年も経つんだ」と言って笑った。
でも嬉しい事はお互い音楽を続けている事、そして「あい変わらずいいですね!」と言ってくれた事だ。
いいものだから続ける自信があるのだと思う。
答えのない「音楽のよさ」はアーティスト自身が決める事なのかもしれないし、自信を持って紹介できる楽曲を作って行く事、ステージをやる事だと思う。
小次郎も僕も、「まだまだ」と思いながらも、心の奥で大きな自信を持っているのだろう。

帰りにレコーディングエンジニアの友人に用事があって待ち合わせした。
彼は丁度昨日まで槇原敬之さんのレコーディングをやっていて、「さよならも言えなくて」を聞かせたらしいのだ、「いいじゃん!」と言ってくれたという話しを聞いて嬉しくなった。
素晴らしいアーティストにほめてもらえると本当に嬉しくなる。
槇原さんの楽曲もアレンジもすごいといつも思っているので、僕の曲を聴いてくれただけでも嬉しい。

ライブも楽しく、友人とも会えて、テレビ見たという人もいて、いい一日でした。
あまりにいい一日だったので、ついまた四谷の一心というラーメン屋に行ってしまいました。
雪がまた降ってきて「どうぞ中で」と言われたが「ここでいいです」と言って、屋台の外で食べた。
寒い中のラーメンは本当に温かだった。
音楽もきっとこれと似てる。
寒い心にぬくもりを与える事が出来る。
外苑東通りの上に降る真っ白な雪を眺めながら、「がんばろう!」心でつぶやいた。

「ラーメン冷めちゃうよ」
ぼーっとしている僕を見てお店の人が声をかけてくれた。
「あっ!すいません、いただきます!」
勢いよくラーメンをすすった
「あちっ!」
 
「大丈夫!?」
白い息を吐きながら店員さんと僕で笑った。




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