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志木ららぽーと7Days7日目(グランドフィナーレ)

いよいよ7日間続いたららぽーとでのイベントの最終日。
今日はイベント参加者が全員参加という事で、6組が1階の野外広場や2階の吹き抜けステージでイベントを行った。
参加者は僕と、ザ、カレーマンという5人組みのアクロバットもの、そして「じっきぃ君」「びば君「CANTO君」のピエロの様な衣装で大道芸を披露してくれる方、「らぴか」という幼稚園の先生の5人組みで、パネルコンサート(音楽に合わせて、パネルに絵の人形が動き出す楽しいイベント)と「jaja」というサックスがメインのバンド、そして「稲葉さん」は筆で色紙にお客さんの人相を見て文字を書いてくれる芸術的なイベント。

朝はさすがに早かった。6時に吹上のスタジオを出発。
今日はベースの小野も一緒だった。
8時前にららぽーとに到着すると、もう搬出業者が来ていて、「本当に終わりなんだ」という現実に寂しくなった。

セッティングを終えて、10時から出演者みんなで打ち合わせ。
11時から最初の「らぴか」さんのイベントが始まった。
「お先に行ってきまーす!」「がんばってください!」という会話が楽屋に飛び交った。
僕もらぴかさんを見て、その後野外でやっている「ザ、カレーマン」を見た。
天気もよくて、お客さんもいっぱいですごく楽しかった。

次々にイベントが進んで、いよいよ15時、僕の出番だ。
いつものステージがなんだか今日は特別なステージに思えた。
「声がキキタイ」で入って、後半の「Goodちょっとパラダイス」はすごく盛り上がった。最後の「ChangeMyHeart」はつい盛り上がりすぎて、ワイヤレスマイクで2階まで上がってしまった。

無事に終わって、次のステージまでの間だに最後のセッションの曲を車で練習していた。そして17時。いよいよ最後のステージがやってきた。
「出会えてよかった」この歌を選んだ訳はこのららぽーとで出会えて人、7日間の間だに出会えた人、どこか違う場所で出会えた人、本当に出会いって素晴らしいと思って選曲した。
トークをしている時もららぽーとでのいくつもの想い出が浮かんできた。
「なごり雪」も今日の気持ちにぴったりだった。
そして「さよならも言えなくて」この歌はららぽーとで初めて演奏した2002年4月29日に新曲として披露していた歌だ。しかも4人だったメンバーが3人になってしまって、「天使がいた場所へ」のジャケットも作り直して、「はたして3人でやっていけるのだろうか?」と悩んでいた頃で、同時に「この歌は沢山の人に認めてもらえるだろうか?」そんな気持ちでいた。だからららぽーとの舞台がこの歌を育てて行ってくれた、自信と持たせてくれたと思う。
歌っていて涙がでそうで、これで最後だ!しっかり歌わないければ!という気持ちで歌っていた。
アンコールまできてしまって、時間がなかったのだが、許しをいただき、「このららぽーとが終わっても、いつでも想い出は胸の中にある」という話しをして「ここにいるから」を一人で歌った。
こうして、3年間、歌い続けたららぽーと ミニライブの歴史が終わった。

すぐにグランドフィナーレのリハーサルが始まった。
jajaさんの演奏で僕が歌うのだが、みんな実力のある人達で緊張してしまった。

18時45分、楽屋で最後の打ち合わせ、出演者みんなすっかり仲良くなっていて、すごい熱気だった。
「さあ!最後だ!がんばろう」
19時に一組ずつ紹介されて、舞台に上がった。
お客さんも、今まで見たことないくらいいっぱいで、2階も階段も1階もいっぱいだった。
一曲目は「ららぽーとILoveYou」という歌で僕が詩を書いた詩をみんなで歌った。
途中に「ららららららららぽーと!」といい歌詞が出てきて、みんなで大合唱。
その頃カレーマンは2階で踊っていたので、会場が一つになっていた。
その後は一組づつ話しをした。

2曲目はスティービーワンダーの「isn'tshelovely」をやった。
最初に僕の歌から始まるのだが、これがキーが高くて、車で練習した時には「なんとかなる」と思ったのだが、本番は全然だめだった・・・。これはこれでまた最後に伝説になった。
途中でみんの紹介があって、「らぴか」はアンパンマンの踊りを披露、僕は小野と2人で今までの感謝の言葉、jajaさんはサックスとピアノのソロ、じっきぃ君とびば君は肩に一人を乗せてすごいパフォーマンスを披露、CANTO君は頭の上で皿回しをしながら、ジャグリングを披露、稲葉さんは大きな紙が出てきて、「今日の日はさようなら」の歌詞を筆で書いた。カレーマンは5人揃ってのアクロバットを披露。
最高のイベントだった。
最後はしっとり「今日の日はさようなら」をみんなで大合唱して終わった。

最高のグランドフィナーレだった。
終わった後も楽屋でみんな、すごくいい顔で語り合った。

閉店後も「みんなお世話になったから」という事で、参加者みんなでららぽーとの片づけを手伝った。テーブルを片づけたり、ポスターをはがしたり、みんなが各階にちらばって作業した。
僕も野外の「閉店セール」のポスターをはがした。
脚立に登って、パフォーマーのスタッフと一緒にはがしながら、1階のららぽ広場を見た。
いつも見慣れた場所、「浴衣で歌った夏、サンタの格好をした冬」沢山の想い出がよみがえってきた。
「本当に終わりなんですよねー」と2人で話して、しみじみしてしまった。

11時過ぎ頃から近くの飲み屋で打ち上げが始まった。
普段打ち上げに参加しない僕らだが、今日は最後だからとい事で参加した。

帰り際に、みんなと握手して、「さくまさん今度遊びに行きますね」とか「また違うイベントで会いましょね」とか言ってくれた。

最後の挨拶でも、「こうして、みなさんの会えて、一つの事をみんなで成功させて、最高の一日でした、またどこかで会えるのを楽しみにしてます!」と言った。

外は春とはいえ、まだ寒かった。
中にいた時はTシャツ1枚だったので、そのまま上着をかかえて出てきてしまった。
「もう、本当に終わりなんだね」と小野と話した。
10年以上音楽をやってくると、沢山の始まりがあって、そしていくつかの終わりがある。この終わりは、その場所が楽しかったほど切なくなってしまう。
でも避けて通れない道であり、そんな時代を乗り越えて成長していくのだろう。

7日間通いなれた駐車場に着いて、「明日からもうここにこないんだよな」と思った。
「もう終わりか・・・」と声に出してつぶやくと、スタッフの一人が「いい加減上着を着てくださいね、風邪ひいたらどうするんですか!?また明後日もあるんですから」と言った。
「そうか!明後日も明々後日もステージは続くんだ」
一つの終わりをしっかりと胸に刻んで、そしてこれからも夢の道を歩き続ける。
終わりというのは、きっとその人の胸で生き続ける限り終わらないのかもしれませんね。

2002年から2005年までのららぽーとの想い出は終わる事なく、次の想い出を作っていくのだろう。

この場所で出会えて人達に「ありがとう」、そしてこの7日間で出会えた人に「ありがとう」
これからもがんばっていける、自信をくれたららぽーとに「本当にありがとう」

帰りの車の中は、さすがにクタクタになっていた。
「さくま、今日後半で泣きそうになってた?」スタッフがつぶやいた。
「えー なってないですよー」と僕は笑って言った。
「そうか、別に泣いたっていいんだけどね」と言ってみんなで笑った。
僕も笑顔で、今日一日を思い出しながら、道路の向こうに見える、星空を見上げていた。


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