実に10年ぶりの韓国です。 2004年の11月に韓国で歌ってみたいという衝動にかられて、ただ勢いだけで、当時のシングル曲「さよならも言えなくて」を韓国語に訳して、飛行機に乗って 大学路という街でストリートライブをやりました。 右も左も言葉もわかならい韓国で、ただ英語のような日本語のような言葉をしゃべって 歌ってみました。 すると、結構な数の方が足を止めてくださったのです。 ちゃんと拍手もいただけて、本当に嬉しかったのを覚えています。 ソウルのCDショップにも挨拶にいって、なんとCDも置いていただいたのです。 あれから10年があっという間に過ぎてしまいましたが 最近実は、韓国の歌をすごく聴くようになっていたのです。 日本も実力はある国ですが、韓国の歌に対する情熱とクオリティはものすごいものがあります。 そこで、韓国の歌はちょっしゅう聴いていて、また歌いたいなって思っていた所へ 詩人の金子宗子さんとの横浜グリーンスポットのステージを見ていただいた 記者の韓国の方に「韓国での国際庭園博覧会で歌いましょう」という話をいただいたのです。 日本のお庭も出展している世界中の国が出展する博覧会です。 (会場はすっごく広かったです) そこで、日韓友好ライブというかたちで開催されました。 日本からは内山安之さん、この方は新大久保駅で転落した人を助けて、自らの命を犠牲にしてしまった若者、イ・スヒョンさん(当時26歳)を想って作った歌を歌っている方なのです。 そして、命の大切さを描いている詩人の金子宗子さん そして、韓国語で歌も披露するお二人の姉妹、Sun Flowerさん そして、僕さくまひできでした。 韓国からはバリトン歌手の YouHawan Samさんと、韓国にお嫁に行った日本人の方が出演。 弦カルテッドやドラムも入って、すごかったです。 さて、ではこのライブまでの流れを書きます。 成田空港に日本人出演者が集合して、出発。 (成田にて) 釜山空港へ、途中で機内食も出たので感動でした。 そして、釜山では、新大久保の鉄道事故で亡くなったイ・スヒョンさんのお墓参りに行きました。 そして、バスで200キロくらい移動して、順天(スンチョン)へ 博覧会の会場はスンチョンという街なのです。 夜到着して、みんなで夕食です。 そのあたりから、韓国語を僕もちょっと使うようにしていましたが、難しいですね~(笑) 翌日が本番の日です。 朝ホテルで朝食を食べていたのですが、外は曇っていて、時々雨・・・ 屋根があるとはいえ、野外ステージなので、ちょっと心配でした。 タクシーで会場へ、ちなみに向こうではタクシーは「テクシー」という発音ですね。 さすが国際博覧会、でかい会場です。 日の丸の旗も見えました。 会場を見てまわっている時に、土砂降り。 そして、やんだり降ったり、さらに湿度の高い暑さで、ちょっとぐったりしてしまいましたが、庭園はキレイだったので、元気を取り戻しました。 お昼は冷麺を食べましたが、なんとはさみを使って麺を切ってから食べるんですね~ 日本でははさみを使っての食事ってあまりないですもんね~ 韓国での冷麺も、10年前に南大門で食べた以来ですね~ さて、会場へ到着するとびっくり なんて広い会場!! 巨大な野外ステージでした。 (リハーサル) そこでリハーサルがスタート。 Youさんが到着して、僕を見て「こんにちは!」を言ったので 僕も「アニョハセヨ~」とお声で言いました。 ここからハングルと日本語がどんどん飛び交います。 リハーサルの時も普段は「モニターの音をもうちょっと・・・」という注文を出せるのですが、なかなか言葉が見つからない感じで、そんな時はみんなジャスチャーですね(笑) リハーサルを終えて、いよいよ本番。 (本番前の打ち合わせ) 司会は日韓の記者のキムさんがやってくださいました。 トップはSun Flowerのお二人です。 Youさんの歌声もものすごかったです、やっぱり韓国のボーカルの実力を感じました。 そして、いよいよ僕の番です。 挨拶もトークもすべて韓国語でチャレンジしました。 そして「さよならも言えなくて」のハングルバージョン、「アニョイラゴ マルドモタゴ」を韓国語で歌いました。 10年ぶりにこの国で歌えた喜びと、歌の実力の高い韓国でどれだけ僕の歌が受け入れられるのかが緊張感を高めていきました。でも、 歌い終わった時の割れんばかりの拍手で、その緊張は一気にほぐれました。 「伝わった~」、そう思えました。 そして、金子宗子さんを紹介、これもハングルでやりました。 金子さんの詩の朗読の時にギターでBGMをやりました。 不思議な命という詩はハングルで読んで、金子さんを送り出しました。 そして、トーク。 ここも韓国語です、時々つまってしまった時は 「ハングゴ オリョウンダ」と言って、会場は爆笑でした。 これはどういう意味かというと、「韓国語、難しいです」という意味です。 すると会場から韓国語で声援が飛んできて、思わず「カンサムニダ」と頭が下がりました。 最後は「命~2011からのメッセージ」を韓国語で歌います。 会場の音の迫力もリバーブ感もすごくいいんです。 韓国は音響もすばらしいんですね~ しかもマイクが僕がいつも愛用している、シュアーのSM87ワイヤレスだったので、すごく歌いやすかったです。 歌に集中できました。 ただハングルを歌うのではなく、ちゃんと一言一言の意味を理解して歌い上げました。 すると、1番が終わった瞬間に、拍手がわき上がったのです。 これは嬉しかったです。 最後の「ガンバレあなたの命、がんばれがんばれその命」という所はハングルですと 「ヒムルネ ノーイエー センミョン ヒムルネ ヒムルネ グウ センミョン」となるのですが、この響きもまたメロディと合うんですよね~ 歌い終えるとまた拍手、拍手。 本当に嬉しかったです。 (サインの列) その後もCDを持って行ったので、会場の方へ行くと、写真を撮ってくださいからはじまり、いつの間にかCDにサインの列。 みなさん、韓国語でなにか笑顔で声をかけてくださいました。 中には「韓国語が上手で、韓国の方かと思いました」なんて嬉しい言葉もいただきました。 持って行ったCDはあっという間になくなって足りなくなってしまって、すいませんでした。 さらに、ステージでは、エンディングのセッションになっていたのですが、 すごい人で、ステージへ行く事が出来なくて、本当に申し訳ない思いでした。 でも、並んでくださった方も、本当にありがとうございました。 そして、舞台裏へ戻ると、スンチョンの市長さんがいらしていました。 そこでご挨拶。 (市長さんと) 日本のアーティストも韓国のアーティストもみんな笑顔で 本当にすばらしいイベントに出演させていただけたなって嬉しくなりました。 そして、空を見ると、なんとあんなに雨が降ったりやんだりしていた一日なのに なんと、キレイな夕陽が出ていました。 こうしてまた韓国で歌えて本当に感激でした。 そして、これからも自分の歌を韓国語にして、どんどん歌って行きたいと思いました。 今回、命を訳してくださった方も、日本に住んでいる方なのですが、 時間をさいていただいて、発音を熱心に教えてくださいました。 本当にありがとうございました。 今度は10年もたたない内に、また近々 韓国で歌いたいと思っています。 韓国のバスの運転手さん、食堂の方、出演者の方、日本から行ったアーティストの方、 色々と案内をしてくださったキムさん、本当に楽しい韓国のライブツアーでした。 ありがとうございました。 カンサハムニダ。 (Youさん、すっごい歌唱力でした) (インチョン空港へ向かいバスを待つ早朝です) (インチョン空港です) (順天湾を登って、眺めてみました) (ソウルの夜) (高速鉄道のKTXにも乗りました) (ライブの後はキレイなスンチョンの夕陽が拍手をしてくれているようでした。)